生物Iの攻略法・傾向と対策/高卒認定【高認】対策
高卒認定試験の生物は、理科系科目の中でも比較的得点しやすい科目です。もちろん、基本的な用語等は覚える必要はありますが、定番となっているような問題やその場で実験の概要と結果を理解して回答するような考察問題も出題されています。「高卒認定ワークブック」のような高認専門の参考書でひととおり重要ポイントを勉強したら、過去3年分(合計6回分)程度の過去問題で勉強すれば、対策としては、十分でしょう。試験まで勉強する時間があまりない場合は、過去問を中心に勉強すれば合格点は確保できるでしょう。ここでは分野ごとに学習のポイントを説明します。
◆細胞と個体〔高認本試験では第1問で出題されます〕
細胞の構造と各部分のはたらき、動物細胞と植物細胞の違い等は生物の最初に学習する内容です。高卒認定(高認)試験でもポイントになります。特に細胞を顕微鏡で観察したときの模式図を用いた問題はよく出題されるので、必ず勉強しましょう。また、細胞分裂の過程等も重要です。細胞分裂では、染色体の動きがポイントです。
細胞の構造や細胞分裂の過程は、参考書等の図を書き写すとよく覚えられます。
「細胞と個体」では、暗記が中心になりますが、細胞膜の性質の「浸透圧(の実験)」については、なぜそのような結果になるのかをよく理解しておきましょう。
〔細胞と個体:学習のポイント〕
- 細胞の構造と細胞小器官のはたらき
- 動物細胞と植物細胞の違い
- 細胞膜の性質(浸透圧の実験、原形質分離)
- 細胞分裂の過程(間期、前期~終期のそれぞれの特徴)
◆生殖と発生〔高認本試験では第2問で出題されます〕
生殖とは簡単に言うと、動物や植物が「子どもをつくること」、発生とは「受精卵から孵化(ふか)・誕生までの体の変化のこと」です。
「生殖」のツボは、配偶子の形成を例ととした「減数分裂」と「被子植物の生殖」です。各段階の図をもとにした出題が目立ちます。
「発生」のツボは、カエルとウニの発生です。発生の各時期の図をもとに、順序が問われたり、胚の断面図の各部分(胚葉)の名称や各部分が何の器官に分化していくのか(外胚葉は神経・感覚器などに分化するなど)の問題が出題されています。暗記が中心になるので、参考書などの図をノートに書き写して、覚えましょう。
「生殖と発生」では、図が複雑で覚えることも多く、苦手意識を抱いてしまう人が少なくありません。生物の受験勉強での第一関門と言えるでしょう。しかし、「生殖と発生」は必ず出題される重要分野です。ただし、高卒認定試験では、センター試験などの大学受験の問題とは違い、基本的な内容で出題されます。なかなか勉強が進まない場合は、過去問題でこの分野だけを解きながら勉強すると、この分野の覚えるべきことなどが、よくわかるでしょう(例年、大問2で出題されます)。
〔生殖と発生:学習のポイント〕
- 配偶子の形成を例とした減数分裂の各段階の図(特に染色体の数の変化)
- 被子植物の生殖(重複受精)
- 発生の各段階の模式図の名称と順序(ウニとカエル)
- 発生の各段階の断面図と各胚葉と各部の名称(原口、原腸、脊索など)
- 各胚葉(内胚葉、中胚葉、外胚葉)は将来何の器官になるか
◆遺伝〔高認本試験では第3問で出題されます〕
遺伝の学習のポイントは「メンデルの法則」です。エンドウの種子の形や子葉の色、マルバアサガオの花の色、 血液型などの遺伝などがポイントになります。遺伝子をA,Bなどのアルファベットで表現して考えます。暗記要素は少なく、数学的な問題が多いので、問題集を解きながら理解する勉強法がよいでしょう。
また、肺炎双球菌(肺炎を起こさせる病原菌、S型菌、R型菌)の実験もとてもよく出題されるので、必ず勉強しておきましょう。
遺伝の分野は、出題のパターンがほぼ決まっており、毎回出題されているので、過去問題集等でしっかり練習しておけば、本試験では、得点源にななるでしょう。
〔遺伝:学習のポイント〕
- メンデルの遺伝の法則(優性、分離、独立の3法則)
- エンドウの種子の形と子葉の色の遺伝
- 不完全優性(マルバアサガオなどの花の色)
- 血液型の遺伝
- 伴性遺伝(キイロショウジョウバエの眼の色の遺伝)
- 遺伝子の形質転換(肺炎双球菌の実験)
◆環境と動物の反応〔高認本試験では第4問で出題されます〕
この分野では「眼や耳の構造と各部のはたらき」や「ホルモンとその働き、ホルモンの分泌器官」などの出題が目立つようですが、基本的にはまんべんなく出題されています。そのため、重要語句を整理しながら、覚えていけばよいでしょう。実験問題やグラフの読み取り問題もあり、それらは始めて見るような問題も出題されます。そのような問題では、戸惑わず、じっくり問題文を読んでみてください。問題文を正しく日本語として理解して、グラフ等を正しく読み取ることができれば正解できる問題が多くあります。過去問題集等で練習しておきましょう。
◆環境と植物の反応〔高認本試験では第5問で出題されます〕
光合成と植物ホルモンがこの分野の主役です。特に光合成速度のグラフを用いた出題はとても多くなっています。植物ホルモンについては、種類と作用についてまとめておきましょう。覚えておかないと正解できません。特に、植物の成長ホルモンであるオーキシンは必須です。
光屈性や光周性についての実験問題もよく出題されます。実験問題の中には、長文もあり、問題文が2ページにわたる問題もあります。しかし、このような問題は上記の「環境と動物の反応」と同じように、日本語が理解できれば、大抵解けてしまいます。少々語弊があるかも知れませんが、あまり勉強していなくても、考える力さえあれば正解できてしまうのです。
〔環境と植物の反応:学習のポイント〕
- 光合成速度を表すグラフ
(光の強さ、温度、二酸化炭素濃度のそれぞれとの関係) - 光合成速度を表すグラフに関連した用語
(補償点、光飽和点、限定要因など) - 植物ホルモンの名称とはたらき
(オーキシン、サイトカイニン、ジベレリン、エチレン、アブシン酸) - 光屈性
(カラスムギの幼葉鞘の成長実験) - 光周性
(長日植物、短日植物、中性植物)
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